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仕事のモヤヤ相談室【vol.9】 何度も同じミスをする部下。どう指導すれば響くのでしょうか?

  • 執筆者の写真: takedacozy
    takedacozy
  • 8月2日
  • 読了時間: 4分

Q. 何度も同じミスをする部下。どう指導すれば響くのでしょうか?


A. 叱責する前に、ミスの根本原因を一緒に探り、再発を防ぐ「仕組み」を共に作りましょう。

部下が同じミスを繰り返すと、つい感情的に「またか!」と叱ってしまいたくなる気持ち、よく分かります。しかし、それでは根本的な解決には至らず、部下のモチベーションを下げてしまうだけかもしれません。大切なのは、なぜミスが起きるのかを冷静に分析し、本人に寄り添いながら解決策を考える姿勢です。


1. なぜ?を深掘りする~ミスの原因を見極める~


まずは、ミスの背景に何があるのかを見極めることから始めましょう。原因によって、アプローチの仕方は大きく変わってきます。


① 「能力不足」が原因の場合


そもそも業務に必要な知識やスキルが不足している可能性です。この場合、叱責しても状況は改善しません。 「この業務に必要な知識は、〇〇の資料に書いてあるから、もう一度読んでみようか」「このスキルを身につけるために、来週30分トレーニングの時間を取ろう」など、具体的な学習の機会やトレーニングの場を設定することが有効です。本人がどこでつまずいているのかを丁寧にヒアリングし、必要なサポートを提供しましょう。


② 「不注意」が原因の場合


「うっかりしていた」「見落としていた」といった不注意からくるミスは、誰にでも起こり得ます。しかし、それが頻発する場合は、集中力が途切れやすい業務環境や、本人のコンディションに問題があるのかもしれません。 「作業が込み入っているから、ミスが起きやすいのかもしれないね」「もし疲れているなら、少し休憩を挟んでみたらどうだろう?」と声をかけ、本人がミスをしやすい状況を自覚する手助けをします。その上で、ミスを防ぐための具体的な対策を一緒に考えます。


③ 「やり方が合っていない」が原因の場合


本人は真面目に取り組んでいても、教えられた手順や方法がその人に合っていないために、ミスが誘発されているケースもあります。人にはそれぞれ得意なやり方、覚え方があるものです。 「今のやり方で、やりにくいと感じるところはない?」「君なら、どういう手順で進めるのが一番スムーズだと思う?」と問いかけ、本人にとって最適な方法を一緒に模索する姿勢が大切です。もしかしたら、既存のやり方よりも優れた方法が見つかるかもしれません。


2. 対話で解決する~叱責よりプロセス改善~


原因が見えてきたら、次は具体的な対策を講じます。ここでのポイントは、一方的に指示するのではなく、部下本人を巻き込んで一緒に考えることです。


① 一緒にミスのプロセスを振り返る


「なぜこのミスが起きたんだ!」と詰問するのではなく、「今回はどこでつまずいたのか、作業の手順を最初から一緒に確認してみよう」と、冷静に事実を振り返る時間を作りましょう。 高圧的な態度で接すると、部下は萎縮してしまい、本当の原因を話せなくなってしまいます。あくまで「問題解決のパートナー」として、フラットな目線で対話することを心がけてください。


② 再発防止の「仕組み」を共に考える


ミスの原因が特定できたら、「次から気をつけて」で終わらせず、具体的な再発防止策、つまり「仕組み」に落とし込みます。 例えば、入力漏れが多いのであれば「ダブルチェック用のチェックリストを作ってみようか」、手順を飛ばしてしまうのであれば「作業マニュアルの該当箇所にマーカーを引いておこう」といった具合です。 この仕組み作りを部下本人に主導させることで、当事者意識が芽生え、より実効性の高い対策になります。


3. 指導のゴール~「変える」のではなく「育つのを手伝う」~


指導とは、上司が部下を思い通りに「変える」ことではありません。部下が自らの力で課題を乗り越え、「育つ」のを手伝うことです。

ミスを指摘し、改善を促すことはもちろん重要です。しかし、それ以上に大切なのは、部下が「自分は上司から信頼され、成長を期待されている」と感じられるような関わり方です。

ミスという事象だけを捉えて叱責するのではなく、その背景にある本人の状況や課題に目を向け、共に乗り越えようとする姿勢が、最終的に部下の成長を促し、信頼関係を築く鍵となるのです。


まとめ


何度も同じミスをする部下への指導は、根気がいるものです。しかし、感情的に叱るのではなく、

  1. ミスの原因(能力不足・不注意・やり方)を冷静に見極める。

  2. 対話を通じて、ミスのプロセスを一緒に振り返る。

  3. 再発防止の「仕組み」を共に考え、実行する。

というステップを踏むことで、部下は自らの課題と向き合い、着実に成長してくれるはずです。指導の目的は「変える」ことではなく「育つのを手伝う」こと。その姿勢が、部下の心に最も響く指導と言えるでしょう。



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